商標の類否


商標の類否判断は、先ずは、商標の「外観」「称呼」「観念」を比較します。

「外観」というのは、見た目のことです。視覚を通じて判断します。
「称呼」というのは、読み方のことです。聴覚を通じて判断します。
「観念」というのは、意味のことです。知覚を通じて判断します。

これらを総合的に判断します。

その際には、商標が使用される商品又は役務の主たる需要者層(例えば、専門家、老人、子供、婦人等の違い)その他商品又は役務の取引の実情を考慮し、需要者の通常有する注意力を基準として判断する必要があります。

商標というのは、 商標登録の必要性について、 商標登録をする必要性について

音商標の類否


音商標の類否判断は、「音の要素」と「言語的要素」を総合的に考察します。

「音の要素」というのは、メロディーやリズム、音色などのことをいいます。
「言語的要素」というのは、歌詞などのことをいいます。

【言語的要素を含む音商標と文字商標の類否判断について】

・言語的要素が造語や著名な企業名などで、識別機能が非常に高く、
・音楽的要素の識別機能が低いと考えられる場合には、

言語的要素のみが要部として抽出される場合があります。

・音楽的要素の識別機能が非常に弱く、言語的要素が要部として抽出される場合で、
・その言語的要素と文字商標が類似する場合には、

原則として、両商標は類似すると判断されます。

両商標の音楽的要素が同一であったとしても、言語的要素が異なり、且つ、その音楽的要素の自他商品・役務の識別機能が非常に弱い場合は、原則として、類似しないと判断されます。